2006年 06月 17日
Trooping the Colour |
今日は待ちに待ったTrooping the Colour。エリザベス女王の誕生日を祝う、英国の国民的大イベントです。今年はエリザベス女王の80歳の誕生日とのこともあって、例年よりすごいという噂ですのでここは見逃すわけにはいきません。
※今日は例によって写真が多いです。先週のリハーサルの時に載せてないような写真を中心に載せます。
先週のリハーサルで大体の行事の流れはわかっているので、10:30AM頃にThe Mallに到着。The Mallの沿道には既に見物客が大勢います。
The Mallからあふれた人が近くの建物のテラスにもたくさんいます。しかし、これらの場所は木がある関係で必ずしもパレードがよく見えるわけではありません。
10:48AM。沿道沿いのFoot Guardsに"Royal Salute!!"という号令がかかります。閲兵式に向かうロイヤル・ファミリーが馬車に乗って通過します。まずはこちらはヨーク公(アンドリュー王子)・ハリー王子・ビアトリス王女・ユージェイニー王女です。なお、王室の人気者、ウィリアム王子は陸軍のサンドハースト王立士官学校に在学している関係で今回の行事には出席していません。
こちらはウェセックス伯爵(エドワード王子)と伯爵夫人です。反対側は誰かよく見えませんでした。
10:51AM。Blues and Royalsが通過します。この部隊の登場によって、もうすぐ女王が通過することがわかります。
ここで来年以降のTrooping the Colourで写真を撮りたい方への参考情報です。パレードは時速10km程度と比較的遅いスピードですが、The Mall沿いは大混雑しているため、最前列でない場合はカメラを頭上に掲げて操作せざるを得ません。そうすると当然ながら1枚撮影するごとに液晶画面をチェックしている余裕はありません(あっという間に通り過ぎてしまいます)。そこで、連写機能を使います(大抵のコンパクトデジカメでもついています)。ここでは、目の前を何かが通り過ぎるたびに5連写撮影し、その中で上手く写ったものを選んでいます。また、当日の天候条件にもよりますが、今日のように快晴だと、位置によっては太陽の逆光が強く、特にアップで綺麗に撮影するのは難しいと思います。事前に自分のカメラの操作法について熟知しておくとよいと思います。
(なお時々質問をいただきますがこのブログの写真はすべてソニーのDSC-P100という数年前に買った非常にベーシックなコンパクトデジカメで撮影しています。)
10:54AM。いよいよエリザベス女王の登場です。今日のエリザベス女王は遠くからでも目立つパープルの服を着ています。この馬車phaetonといって19世紀のビクトリア女王の頃から使われているそうです。
エリザベス女王とエジンバラ公(Duke of Edinburgh)(馬車が動いていてしかも望遠ズームなので少し画質が落ちています)。今日はロンドンは快晴で気温は30度弱。エリザベス女王もそうですが、85歳のエジンバラ公も大変です。
エリザベス女王が通過したので、殆ど見えないとわかっている閲兵式とは反対側のパッキンガム宮殿に向かいます。ここもかなり混雑していましたが、なんとか前の方まで行くことができました。
さてここからが大変です。1時間弱にわたって、直射日光の中、ひたすら閲兵式が終わるのを待たなければなりません。当然ながら近くには売店や休憩所もありません。大混雑にもまれてお年寄りや子供は辛そうでした。
バッキンガム宮殿の正面屋上には巨大な王室旗。同じく屋上にいる警備の人と比べるといかに大きいかわかるかと思います。
パレードが戻ってきました。Foot GuardsのMarching Bandです。
かなりの数の兵士がいるように見えますが、英国軍の中でもこの式典に参加できるのはごくわずかで、非常に名誉なことだそうです。
本当に一糸乱れぬ動きで各部隊の行進が続きます。
再びエリザベス女王です。あちこちで見物客から"Happy Birthday!"という掛け声と歓声が沸きあがります。
女王の馬車や衛兵隊がすべて通過した後ですが、実はここからがあまりガイドブックには載っていないところです。見物客の中に既に何度も見に来ているおじさんがいて、次はどうなるか周囲の人に解説していました。そのおじさんによると、しばらくすると立ち入り禁止になっていたバッキンガム宮殿前の広場がいっせいに開放されて、門の近くまで行けるとのことです。
案の定、しばらくすると、警官が一列になって動き出しました。その後ろには大勢の見物客がバッキンガム宮殿に向けて今にも走り出そうとしています。
警官隊がサッと脇に寄ります。すると待ち構えていた何千人もの見物客がバッキンガム宮殿の門に向かって一斉に走り出しました。当然ながら、こちらも全速力で走ります。
わずか40秒後、バッキンガム宮殿前の様子です。本当に早い者勝ちといえます。幸いなことに、最前列近くの場所を確保できました。
しばらくすると、中央のバルコニーにエリザベス女王とエジンバラ公の姿が見えました。見物客から再びいっせいに歓声が上がります。左はヨーク公、後ろにはハリー王子、右にはチャールズ皇太子が見えます。
それにしても、最前列にいてもバルコニーまでの距離は150mほどで、豆粒のようです(写真ではズームをしているの大きく見えますが)。おそらく後ろの方からは殆ど見えないでしょう。
エリザベス女王に向かって何千人もの人々がカメラを高く掲げている中、正反対の方向からどよめきが広がります。振り向くと、正面上空から大きな影が接近してくるのが見えます。いよいよ英国空軍のflypast(儀礼飛行)の開始です。
The Mallの上空、まさにバッキンガム宮殿の正面ど真ん中を飛ぶ編隊。見物客からは拍手と歓声が上がります。
Farnboroughや小松航空祭など、過去にも航空ショーはいくつか見ていますが、ロイヤルファミリーのための儀礼飛行を見るのはもちろん初めてです。
こちらは英国の誇るTornado戦闘機です。
こちらはSentry(AEW/AWACS機)。上部の丸いレーダーがはっきりと見えます。
現代の戦闘機だけではありません。レトロな爆撃機・戦闘機も通過します。これはLancaster爆撃機とSpitfireのようです。
ロイヤル・ファミリーも一斉に空を見上げています。(チャールズだけ隣の子供に気を取られています)左から、アンドリュー王子・ユージェイニー王女・エリザベス女王・エジンバラ公・ハリー王子・アン王女・チャールズ皇太子・・・その他はわかりません。(ロイヤルファミリーに詳しい方がいれば、教えてください)
最後にひときわ大きいどよめきが広がります。遠くから猛スピードで接近してくる三色雲。
英国空軍の誇るアクロバット飛行チーム、Red Arrowsです。再び大きな歓声が上がります。
この直後、バッキンガム宮殿の正面にいたFoot Guardsがいっせいに小銃を空に向けます。これが噂に聞いていた"Feu de Joie"(Fire of Joy)です。敬意を表して行われる空砲発射ですが、エリザベス女王の長い在位中、今回始めて行われるスペシャルイベントとのことです。(詳細はBBC記事)
空砲は一斉にではなく、パラパラパラと五月雨式に、まるで拍手のように発射されます。
3回の空砲発射の後、銃を地面に置くFoot Guards。
最後に帽子を脱いで、"hip hip hoorah!"と英国風の万歳を叫びます。なお、最近知ったのですが、この帽子の正式名称はBusby(Buzz-Beeと発音)というそうです。
Marching Bandの演奏で英国の国歌God Save the Queenが流れる中、Trooping the Colourは幕を閉じました。
※今日は例によって写真が多いです。先週のリハーサルの時に載せてないような写真を中心に載せます。
先週のリハーサルで大体の行事の流れはわかっているので、10:30AM頃にThe Mallに到着。The Mallの沿道には既に見物客が大勢います。
(なお時々質問をいただきますがこのブログの写真はすべてソニーのDSC-P100という数年前に買った非常にベーシックなコンパクトデジカメで撮影しています。)
バッキンガム宮殿の正面屋上には巨大な王室旗。同じく屋上にいる警備の人と比べるといかに大きいかわかるかと思います。
かなりの数の兵士がいるように見えますが、英国軍の中でもこの式典に参加できるのはごくわずかで、非常に名誉なことだそうです。
本当に一糸乱れぬ動きで各部隊の行進が続きます。
案の定、しばらくすると、警官が一列になって動き出しました。その後ろには大勢の見物客がバッキンガム宮殿に向けて今にも走り出そうとしています。
それにしても、最前列にいてもバルコニーまでの距離は150mほどで、豆粒のようです(写真ではズームをしているの大きく見えますが)。おそらく後ろの方からは殆ど見えないでしょう。
こちらは英国の誇るTornado戦闘機です。
空砲は一斉にではなく、パラパラパラと五月雨式に、まるで拍手のように発射されます。
Marching Bandの演奏で英国の国歌God Save the Queenが流れる中、Trooping the Colourは幕を閉じました。
by snb03277
| 2006-06-17 18:09
| ロンドン生活