2006年 06月 05日
Brown Bag Lunch - Centre For Defence Studies |
今日はキングス・カレッジのDepartment of War StudiesのCentre for Defence Studies主催のBrown Bag Lunchに行ってきました。Brown Bag Lunchというのは欧米の大学ではよくありますが、その名の通りランチの時間帯に行われる小規模のレクチャーまたはディスカッションで、参加者はサンドイッチなどを持参するというものです。もちろん、ランチを食べることに目的があるわけではなくて、スケジュールが多忙な外部スピーカーに便宜を図ったものである場合が多いようです。
今回のスピーカーはハーバード大学Radcliffe Institute for Advanced StudyのProfessor Louise Richardson。Radcliffeというのはハーバード大学に近い女子大として有名でしたが、1999年にハーバードに併合されたそうです。
さてProfessor Richardsonはハーバードのロースクールやケネディースクールで教えているテロ専門家で、今回のロンドン訪問はテロに関する新著What Terrorists Wantのプロモーションのためとのことでした。Brown Bag Lunchのテーマも本と同じく"What Terrorists Want"。テロリストの目的とはいったい何?ということです。もちろんこれには簡単な答えがあるわけではありませんが、Prof. Richardsonによるとテロリストというものをよく理解せずに稚拙な対テロ政策を行うことはダメダメだそうです。テロリストの目的は多層的で、中には名誉追求など潜在的なものもあるので、これらを理解した上ではじめて対策をとることができるとのことです。対テロの話はよく聞きますが、とかく戦術の話になりやすいので、こういった社会学的な観点から「テロ理論」について考えることも重要といえます。
by snb03277
| 2006-06-05 14:36
| キングス・カレッジ