2006年 05月 27日
Temple Church |
最近公開された映画Da Vinci Code。主演のTom Hanksの怪しげな髪形が話題を呼ぶ一方で、Dan Brownによる原作に登場するロンドン市内の場所に最近注目が集まっています。毎朝シティで配布しているフリーペーパー、City AMによると、ロンドン観光局はDa Vinci Codeをテーマに観光客を呼び込むための大きなマーケティングキャンペーンを計画しているそうです。
ところで、Dan Brownの原作には主人公の2人がキングス・カレッジ宗教学部で暗号のヒントを見つけるシーンが描かれています。ただし、小説に描かれている「Research Institute in Systematic Theology」 は実際にはバーチャルな研究グループで、何か特殊な施設があるというわけではありません。また、キングス・カレッジの最寄り駅や所在地などのディテールも実際とは異なります。おそらく、Brown氏はキングス・カレッジのウェブサイトでMaughan Libraryの写真などを見てあとは想像で描いているという見方が主流です。
こういった細かい点でいろいろと問題が指摘されているDa Vinci Codeですが、原作に登場する場所がキングス・カレッジのすぐ近くに実際に存在します。ストーリーの中で重要な意味を持つTemple Churchです。この教会は以前にも取り上げたことがありますが、Templeという中世から法律関係の事務所が集う特殊な地域のど真ん中にあります。
Templeへ入るにはいくつかの入り口がありますが、いずれも非常に分かりにくい感じです。分かりやすいように、このような標識が出ています。
キングス・カレッジのMaughan Libraryの近く、Chancery Lane前の入り口。この鉄扉は夜間は閉じられてしまい、外からは入れません。(実は夜間でも中に入る方法はありますが秘密です)
Templeの中の通路はこんな感じです。19世紀のロンドンといった感じです。実際、Templeの建物で20世紀に入ってから作られたものは殆どないくらいです。
いつもはダークスーツの弁護士事務所関係者しか歩いていませんが、映画が公開されてから、急にTemple Chuchを見に来る観光客の姿が目立つようになりました。この日も、日本人観光客と思われる方を何人か見かけました。
Temple Churchの正面。この円形の建築が特徴です。Temple Churchは12世紀頃、Knights Templar(テンプラー騎士団)の教会として作られたそうです。Knights Templarは僧侶であると同時に騎士であるという、いわば西洋の僧兵。詳しくは知りませんが、かなり組織規模の大きい戦闘集団であったのは事実のようです。もちろん、Da Vinci Codeに書かれている、聖杯などに関する内容はフィクション(のはず)です。
Temple Churchは12世紀にできた教会とはいえ、現在でも英国国教会の普通の教会として活躍しています。日曜の礼拝も毎週行われています。
入り口の様子。
Da Vinci Codeの人気を受けて、Temple Churchでは様々な催しが行われています。これは教会の牧師さんによる"Da Vinci Code: Facts and Fictions"というレクチャー。ここの牧師さんはなんと最近ではDa Vinci Codeに関する本も書いています。
Da Vinci Codeは内容の信憑性についていろいろと議論を巻き起こしましたが、一方で今まで教会に関心を持たなかった人が教会にくるようになったとのことで、英国の教会ではむしろ歓迎しているようです。新聞によると、Temple Church以外の教会でも、Da Vinci Codeがらみの説話はいつも大人気だそうです。
教会の前はこのようなちょっとした広場になっています。Templeの内部はいくつかの道路はありますが、その他の場所では車は通れないようになっています。
教会内部の様子。
こちらは円形部分の天井。ここでは写真は載せませんが、実はこの下の床の部分には騎士をかたどった墓碑がいくつもあります。はるか昔の歴史に隠された秘密を予感させます。
Temple Churchの裏の様子。大きな木で殆ど隠れています。第二次大戦中にはドイツ空軍の空爆で一部消失してしまったそうですが、今でも不思議なオーラを放っている教会であるのは確かです。
ところで、Dan Brownの原作には主人公の2人がキングス・カレッジ宗教学部で暗号のヒントを見つけるシーンが描かれています。ただし、小説に描かれている「Research Institute in Systematic Theology」 は実際にはバーチャルな研究グループで、何か特殊な施設があるというわけではありません。また、キングス・カレッジの最寄り駅や所在地などのディテールも実際とは異なります。おそらく、Brown氏はキングス・カレッジのウェブサイトでMaughan Libraryの写真などを見てあとは想像で描いているという見方が主流です。
こういった細かい点でいろいろと問題が指摘されているDa Vinci Codeですが、原作に登場する場所がキングス・カレッジのすぐ近くに実際に存在します。ストーリーの中で重要な意味を持つTemple Churchです。この教会は以前にも取り上げたことがありますが、Templeという中世から法律関係の事務所が集う特殊な地域のど真ん中にあります。
Templeへ入るにはいくつかの入り口がありますが、いずれも非常に分かりにくい感じです。分かりやすいように、このような標識が出ています。
キングス・カレッジのMaughan Libraryの近く、Chancery Lane前の入り口。この鉄扉は夜間は閉じられてしまい、外からは入れません。(実は夜間でも中に入る方法はありますが秘密です)
Templeの中の通路はこんな感じです。19世紀のロンドンといった感じです。実際、Templeの建物で20世紀に入ってから作られたものは殆どないくらいです。
いつもはダークスーツの弁護士事務所関係者しか歩いていませんが、映画が公開されてから、急にTemple Chuchを見に来る観光客の姿が目立つようになりました。この日も、日本人観光客と思われる方を何人か見かけました。
Temple Churchの正面。この円形の建築が特徴です。Temple Churchは12世紀頃、Knights Templar(テンプラー騎士団)の教会として作られたそうです。Knights Templarは僧侶であると同時に騎士であるという、いわば西洋の僧兵。詳しくは知りませんが、かなり組織規模の大きい戦闘集団であったのは事実のようです。もちろん、Da Vinci Codeに書かれている、聖杯などに関する内容はフィクション(のはず)です。
Temple Churchは12世紀にできた教会とはいえ、現在でも英国国教会の普通の教会として活躍しています。日曜の礼拝も毎週行われています。
入り口の様子。
Da Vinci Codeの人気を受けて、Temple Churchでは様々な催しが行われています。これは教会の牧師さんによる"Da Vinci Code: Facts and Fictions"というレクチャー。ここの牧師さんはなんと最近ではDa Vinci Codeに関する本も書いています。
Da Vinci Codeは内容の信憑性についていろいろと議論を巻き起こしましたが、一方で今まで教会に関心を持たなかった人が教会にくるようになったとのことで、英国の教会ではむしろ歓迎しているようです。新聞によると、Temple Church以外の教会でも、Da Vinci Codeがらみの説話はいつも大人気だそうです。
教会の前はこのようなちょっとした広場になっています。Templeの内部はいくつかの道路はありますが、その他の場所では車は通れないようになっています。
教会内部の様子。
こちらは円形部分の天井。ここでは写真は載せませんが、実はこの下の床の部分には騎士をかたどった墓碑がいくつもあります。はるか昔の歴史に隠された秘密を予感させます。
Temple Churchの裏の様子。大きな木で殆ど隠れています。第二次大戦中にはドイツ空軍の空爆で一部消失してしまったそうですが、今でも不思議なオーラを放っている教会であるのは確かです。
by snb03277
| 2006-05-27 23:32
| ロンドン生活