2006年 04月 16日
Oyster |
今日はロンドンの地下鉄・バスの料金について。といっても、料金体系についてではなく、最近ロンドンの地下鉄・バスで普及しているOysterというプリペイドカードのシステムについて説明します。
これはJRのSuicaとほぼ同じようなしくみで、事前にお金を入金して、乗り降りする際にピッとかざすものです。
JRのSuicaと違って、Oysterは「割引制度」があります。例えば、地下鉄の場合、切符を買うと初乗りが3ポンド(約600円)、Oysterだと1.5ポンド(約300円)。バスの場合、切符を買うと初乗りが1.5ポンド、Oysterだと0.8ポンド(約160円)。たしかにOysterを使ったほうが安いのですが、切符の料金のみ今年に入って値上げされたので本当の意味での割引とはいえません。いずれにしても、Oysterを使えということです。相変わらず強引な国です。
(写真はロンドン地下鉄の自動改札機)
さて、これで便利ならば特に不満はないのですが、このOysterというのはいろいろと問題があります。まずプリペイドカードなので、top-up(チャージ)をしなければなりません。これは地下鉄の駅や一部の店舗でできますが、バス停留所またはバス車内ではできません。したがって、バスに乗りたくてOysterの残金が少ない場合、わざわざtop-upをしに出かけなくてはなりません。(オンラインでカード決済で入金する方法もありますが、地下鉄・バス自体、あまり頻繁に使わないので利用したことはありません)
まず地下鉄の駅にあるこの自動販売機で入金することが多いのですが、この機械がまた厄介です。小額(例えば5ポンド)のみ入金したい場合、高額紙幣(20ポンドなど)を入れると、つり銭15ポンドがすべて1ポンドコインで戻ってきます。この1ポンドコイン、重量的には5,000円札で1,000円分の買物をして、おつりを100円玉40枚でもらうようなものです。そう、英国には、紙幣のおつりが出てくる自動販売機はないのです。コインをじゃじゃら持ち歩きたくない場合は窓口か店舗(newsagentなど)へ行ったほうがよいでしょう。しかし、大抵の場合、混んでいます。
さて、バスですが、ロンドンではほぼ「キャッシュレス化」しています。キャッシュレスというと何やらハイテクに聞こえますが、つまり「現金は一切受けつけないので、Oysterを使え」ということです。ごくまれにですが、一部のバスで運転手さんがexact change(ちょうどの現金)を受け付けるのを見たことがあります。しかし、もし運悪くexact changeを持っていない場合、バスには乗れません。(一度急いでいたときにexact changeがなくて本当に困った顔をしたらタダで乗せてくれたこともありますが、あまり期待しないほうがよいでしょう)
市内中心部の一部のバス停には、このような自動販売機がありますが、これもexact changeのみ。つまり、紙幣しかなく、Oysterも持っていない時点でバスはほぼ乗れないと考えたほうがよいでしょう。しかも、この機械、よく故障しています。ピカデリー周辺で怒る観光客がたたいているのを時々見かけます。
さて、ここまではロンドン在住者ならおそらく誰でも知っているような内容。ということで1点だけ、在住者向けの情報です。
写真のBendy Busが最近多くの路線で増えていますが、このバス特有の乗降システム(運転手のいる前方からだけでなく、後部扉からも乗り降りできる)のせいで、無賃乗車をしている人が増え、それに対抗するため取締りがかなり厳しくなっています。有効なチケットやOysterがないと、問答無用で高額な罰金をとられるか裁判所送りとなるようなので注意が必要です。
by snb03277
| 2006-04-16 08:59
| ロンドン生活