2006年 03月 19日
BBC Radio 4 Podcasts |
今日は、主にこれから英国の大学・大学院に留学される方向けの内容です。
これまで英国に滞在したことがない方は、これから留学されるにあたって英語の心配、特にいままであまり聞いたことがない「イギリス英語」というものに戦々恐々としているのではないかと思います。ということで、今回はイギリス英語に少し慣れるための方法を紹介します。
日本でも、イギリス英語のCD付きの教材は(少ないようですが)いくつか販売されています。しかし、これらは旅行英会話などの基本的会話が中心なので、大学・大学院レベルの英語の勉強にはあまり役に立ちません。なるべく実際に大学・大学院で経験するレベルに近い、リアルなイギリス英語に慣れておいたほうがよいといえます。
ではどうするか。今ではスカパーやケーブルTVでBBC Worldを見ることも可能ですが、TVの前にいなくてはならないという制約もあり、またどうしても「思わず映像を見ちゃう」(英語が余り耳に入らない)という欠点があります。そこで、気軽に利用できておすすめできるのがインターネットラジオ。英国のいろいろなラジオ局を聞くことができますが、今回紹介するのはBBC Radio 4。多くのイギリス人が聞く、バリバリのトーク専門のラジオ局です。出演者の殆どは純粋な(?)イギリス人なので、イギリス英語をイヤと言うほど聞くことができます。
さて、BBCはラジオ番組のインターネット配信に力を入れていて、現在ではあえて番組の時間帯にあわせて聞かなくてもオンデマンドで殆ど全ての番組(過去のものを含む)を聴くことができます。PCに付属しているWindows Media Playerで聞くことができるほか、Apple社の無料ソフトiTunesのPodcastとしてダウンロードでできる番組もあります(iPodなどをお持ちの方は日本にいても、これでダウンロードして通勤・通学中など聞くこともできます)ここでは私がよく聞いている三つの番組を紹介します。
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Today
TodayはRadio 4を代表するといってよい有名な番組です。既に40年以上の歴史があり、その日の国内・国際ニュースについて詳しく掘り下げた内容が特徴です。平日は毎朝6:00AM~9:00AMと3時間にわたって放送していますが、なかでも興味深いのが8:10AMからの10分間、各分野の話題の人にインタビューするコーナーです。主要閣僚や、野党(シャドー・キャビネット)のスポークスマンなどに対して、審議を控えた重要な法案やその日の国際ニュースなどについての見解を聞くコーナーです。しかし、BBCは公営放送だから無難な内容かと思ったらとんでもない。政府であれ野党であれ、コメンテーターは矢継ぎ早の質問攻撃で徹底的に崩しにかかります。ディベートというよりはもはや言葉の格闘技、しかも生放送。言葉に詰まったら一瞬でアウトのような、ものすごい緊迫感が伝わってきます。この番組を聴いていると英国の政治とメディアの関係ってすごいな、とつくづく感じます。10分程度と短いので、私は平日は毎日これを聞いています。経済・政治・国際関係・社会政策などニュースや時事情勢がかかわってくる分野を勉強する予定の方にはおすすめです。
*過去の主要インタビューはこちらで聞くこともできます。
Today: Interview of the Week
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From Our Own Correspondent
この番組は、世界中にネットワークを持つBBCの現地特派員が送るレポートが中心です。通常のニュースレポートと違って、記者個人の視点で各国の最新事情について取り上げています。記者個人の体験や街角の風景など、通常のニュースからは伝わってこないようなコラム的な視点が特徴です。リベリア、ベラルーシ、フィリピン、エジプトなどなど、本当にいろいろな国からの報告が凝縮されています。この番組もすでに50年以上の長寿番組だそうで、改めてBBCの歴史を感じさせます。
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In Our Time
Radio 4ではニュースや時事情勢以外のテーマも扱っています。これはその代表的な番組。毎回約1時間、ひとつのテーマについてコメンテーターとその分野を代表する学者3人が対談するという内容です。テーマは科学・宗教・哲学・歴史・文化という5つのカテゴリーから毎週異なるものが取り上げられます。しかし、内容は一見かなりマニアック。最近ではDon Quixote(ドン・キホーテ)、relativism(相対主義)、negative numbers(負数)、Geoffrey Chaucer(チョーサー)などなど。といっても専門家向けの内容というわけではなく、「チョーサーって誰?生い立ちは?何で有名になったの?」のように誰でも(きちんと聞けば)ゼロからある程度のレベルまで理解できるような構成になっています。カルチャーセンターの講義のようなものといえばわかりやすいかもしれません。これから英国の大学院で授業を受ける方は、大学教官のボキャブラリーがどの程度のレベルなのか、知るのによい番組だと思います。私は文化・歴史・哲学などが好きなので、毎週聞いています。(また、なかなか眠れない夜は「相対主義」の話を聞けば一瞬で眠くなるという思わぬ効果もあります。)
これまで英国に滞在したことがない方は、これから留学されるにあたって英語の心配、特にいままであまり聞いたことがない「イギリス英語」というものに戦々恐々としているのではないかと思います。ということで、今回はイギリス英語に少し慣れるための方法を紹介します。
日本でも、イギリス英語のCD付きの教材は(少ないようですが)いくつか販売されています。しかし、これらは旅行英会話などの基本的会話が中心なので、大学・大学院レベルの英語の勉強にはあまり役に立ちません。なるべく実際に大学・大学院で経験するレベルに近い、リアルなイギリス英語に慣れておいたほうがよいといえます。
ではどうするか。今ではスカパーやケーブルTVでBBC Worldを見ることも可能ですが、TVの前にいなくてはならないという制約もあり、またどうしても「思わず映像を見ちゃう」(英語が余り耳に入らない)という欠点があります。そこで、気軽に利用できておすすめできるのがインターネットラジオ。英国のいろいろなラジオ局を聞くことができますが、今回紹介するのはBBC Radio 4。多くのイギリス人が聞く、バリバリのトーク専門のラジオ局です。出演者の殆どは純粋な(?)イギリス人なので、イギリス英語をイヤと言うほど聞くことができます。
さて、BBCはラジオ番組のインターネット配信に力を入れていて、現在ではあえて番組の時間帯にあわせて聞かなくてもオンデマンドで殆ど全ての番組(過去のものを含む)を聴くことができます。PCに付属しているWindows Media Playerで聞くことができるほか、Apple社の無料ソフトiTunesのPodcastとしてダウンロードでできる番組もあります(iPodなどをお持ちの方は日本にいても、これでダウンロードして通勤・通学中など聞くこともできます)ここでは私がよく聞いている三つの番組を紹介します。
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Today
TodayはRadio 4を代表するといってよい有名な番組です。既に40年以上の歴史があり、その日の国内・国際ニュースについて詳しく掘り下げた内容が特徴です。平日は毎朝6:00AM~9:00AMと3時間にわたって放送していますが、なかでも興味深いのが8:10AMからの10分間、各分野の話題の人にインタビューするコーナーです。主要閣僚や、野党(シャドー・キャビネット)のスポークスマンなどに対して、審議を控えた重要な法案やその日の国際ニュースなどについての見解を聞くコーナーです。しかし、BBCは公営放送だから無難な内容かと思ったらとんでもない。政府であれ野党であれ、コメンテーターは矢継ぎ早の質問攻撃で徹底的に崩しにかかります。ディベートというよりはもはや言葉の格闘技、しかも生放送。言葉に詰まったら一瞬でアウトのような、ものすごい緊迫感が伝わってきます。この番組を聴いていると英国の政治とメディアの関係ってすごいな、とつくづく感じます。10分程度と短いので、私は平日は毎日これを聞いています。経済・政治・国際関係・社会政策などニュースや時事情勢がかかわってくる分野を勉強する予定の方にはおすすめです。
*過去の主要インタビューはこちらで聞くこともできます。
Today: Interview of the Week
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From Our Own Correspondent
この番組は、世界中にネットワークを持つBBCの現地特派員が送るレポートが中心です。通常のニュースレポートと違って、記者個人の視点で各国の最新事情について取り上げています。記者個人の体験や街角の風景など、通常のニュースからは伝わってこないようなコラム的な視点が特徴です。リベリア、ベラルーシ、フィリピン、エジプトなどなど、本当にいろいろな国からの報告が凝縮されています。この番組もすでに50年以上の長寿番組だそうで、改めてBBCの歴史を感じさせます。
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In Our Time
Radio 4ではニュースや時事情勢以外のテーマも扱っています。これはその代表的な番組。毎回約1時間、ひとつのテーマについてコメンテーターとその分野を代表する学者3人が対談するという内容です。テーマは科学・宗教・哲学・歴史・文化という5つのカテゴリーから毎週異なるものが取り上げられます。しかし、内容は一見かなりマニアック。最近ではDon Quixote(ドン・キホーテ)、relativism(相対主義)、negative numbers(負数)、Geoffrey Chaucer(チョーサー)などなど。といっても専門家向けの内容というわけではなく、「チョーサーって誰?生い立ちは?何で有名になったの?」のように誰でも(きちんと聞けば)ゼロからある程度のレベルまで理解できるような構成になっています。カルチャーセンターの講義のようなものといえばわかりやすいかもしれません。これから英国の大学院で授業を受ける方は、大学教官のボキャブラリーがどの程度のレベルなのか、知るのによい番組だと思います。私は文化・歴史・哲学などが好きなので、毎週聞いています。(また、なかなか眠れない夜は「相対主義」の話を聞けば一瞬で眠くなるという思わぬ効果もあります。)
by snb03277
| 2006-03-19 14:14
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